スープカスパーのおはなし

 
カスパーは まるまる ふとってて
つやつや まっかな ほほをした
とっても 元気な おとこのこ
スープも きちんと のんでいた
それなのに あるひ こうさけんだ
「ぼくは スープは のまないよ!
スープなんて もういやだ!
もう ぜったいに のまないよ!」
スープ断ち宣言
 
つぎのひ ほらよく みてごらん!
こんなに やせてしまったよ
それでも また こう さけんだ
「ぼくは スープは のまないよ!
スープなんか もういやだ!
もう ぜったいに のまないよ!」
推定25キロ
 
みっかめ おやおや なんてこと!
ずいぶん ほそく なっちゃった
だけど スープが はこばれると
カスパーは また さけんだんだ
「ぼくは スープは のまないよ!
スープなんか もう いやだ!
もう ぜったいに のまないよ!」
断固拒否!
 
よっかめには もう カスパーは
はりのように やせほそり
おもさも たった 7グラムはん
1円玉7枚分

モジャぺー3大話のひとつ。仕立て屋、かなしい火遊びに続く、インパクトの大のお話です。突如のカスパーの即身仏宣言。いったいなにがあったカスパー! そんなに美味しくないスープだったのでしょうか? にしても1日であれだけ痩せるという事はカスパーは特殊な体質だったのかも知れません。そしてその命は特別製のスープで保たれていたのです。特殊な体質、いや、人工的に作られた生命体である可能性も否定できません。

「カスパーはスープを飲んだのか!」
「いえ、それがまったく手をつけようとしません。。」
「なにをやっている! あいつを完成させるのいったいいくらかかったと思ってるんだ! なんとしてもスープを飲ませるんだ」
「しかし、、」
「飲ませるんだ! あいつにわが社の命運が懸かっているんだ、10年だ、10年待ったんだぞ、わかったな! わかったら無理矢理でもスープを飲ませるんだ」

「カスパー、お願い、スープを飲んで。あなたはこのスープが無いと5日も生きてはいられないのよ」
「ぼくはね。カスパーとして生きるくらいなら、人間として死にたいんだ」
「カスパー。。。」

このお話にはなにか大きなドラマが隠されていますよね。それはまぁいいとして、みるみる痩せていくカスパーをうらやましいと思ったりはしていませんか? 「痩身」は現代女性の永遠のテーマです。昔テレビでポテトトップスだけで1日をすごす女子高生の話を見ました。命を削ってまで痩身を願う現代女性にスープカスパーはその身をもって警鐘を鳴らしているのかも知れません。この絵本の最後の一行をもってお別れしましょう。



いつかめには はや はかのなか

では次回、「そらを とんだ ローベルトのおはなし」でお会いしましょう。

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