受信メール 47
過去コラムログ

[件名]
方向音痴

[本文]

イルカやクジラが浅瀬に迷い込んで動けなくなってしまいたくさんのレスキュー隊に救助されている映像というのをあなたは見たことが無いだろうか?
なんという現象だったか忘れてしまったけど、地磁気の異常や寄生虫の影響であのイルカやクジラは今自分がどこをどう泳いでいるのか分からない状態になっているのだそうだ、まあはやい話が極度の方向音痴状態になっている訳で、せっかく苦労してまた沖に戻してやってもまた浅瀬に戻ってきてしまう事も多々あるそうだ。そんな彼らが他人とは思えないでいる。うちも地磁気の異常なのか、寄生虫に三半規管でもやられているのか知らないが方向感覚というのがまるで無いのだ。感覚で東西南北が分かんないのだ。
地図を書いてもらっても七割の確立でま逆の方向にずんずんと進んでいってしまう。自分の感覚ではあっているので、躊躇なく進んでしまうのがたちの悪い所で、自信をもってたっぷり30分は歩いてから間違いに気づく事も日常茶飯事だ。最寄りの駅のホームにも関わらず、東出口と西出口をいまでも間違ってしまうし、自分でもあきれたのが、なんども通ってる道なのに、立ち読みでもしようと思ってコンビニに入って雑誌読んで、外にでたら迷ってた。どっちから歩いてきたのか分かんなくなったのだ。 思わず、通行人に、
「今、平成何年ですか!?」
と取り乱したくたくなるくらいの感覚の違和感に襲われたのだ、ここで、平成? なにそれ? 今は昭和48年だよ。とでも言われれば、
「ああ、なんだタイムスリップか」
と納得もいっただろうに。なんせどっちの道をみても帰り道という確信が持てないのだ。迷ったあげく来た道を200mほど歩いて、間違いに気づいて引き返した。
クジラなんかは浅瀬にいって体が外にでちゃうと自分の重さで自分自身を潰してしまうそうだ。彼らにとって方向感覚の狂いというのは命取りなのだ、なにもクジラだけじゃない野生の生き物にとって方向感覚というのは生き抜く上で必須の能力だ。自分の産まれた川に帰って来れない鮭なんてどうしようも無いし行き先が分からなくなった渡り鳥なんか致命的だ。もしうちが野生の動物だったら17分くらいで命を落としていそうだ。人間に生まれて本当に良かったと思う。

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